メニュー

健診でクレアチニン値・eGFRの異常を指摘された

健康診断で「クレアチニン値が高い」「eGFRが低い」と指摘されても、自覚症状がほとんどないため見過ごされがちです。しかしこれらの数値は腎臓の働きを直接示す重要な指標であり、異常を放置すると腎機能が回復困難なほど低下してしまうことがあります。早めに腎臓専門医を受診することが大切です。

クレアチニン値とは?

クレアチニンは筋肉のエネルギー代謝によって生成される老廃物で、本来は腎臓でろ過されて尿として排出されます。腎機能が低下するとろ過が十分に行われず、血液中のクレアチニン値が上昇します。

  • 基準値:男性 0.65〜1.07 mg/dL、女性 0.46〜0.79 mg/dL(目安)
  • 筋肉量の影響を受けるため、男女・年齢・体格によって異なります

eGFR(推算糸球体ろ過量)とは?

eGFRは腎臓が1分間にどれだけの血液をろ過できるかを示す指標で、腎機能の指標として最も重要視されています。クレアチニン値・年齢・性別から計算されます。

  • eGFR 60以上:正常〜軽度低下
  • eGFR 45〜59:軽度〜中等度低下(CKD ステージ3a)
  • eGFR 30〜44:中等度〜高度低下(CKD ステージ3b)
  • eGFR 15〜29:高度低下(CKD ステージ4)→ 透析準備の検討が必要
  • eGFR 15未満:腎不全(CKD ステージ5)→ 透析・腎移植が必要

クレアチニン値・eGFRが悪化する主な原因

腎機能が低下する背景には、加齢や腎臓そのものの病気だけでなく、日々の「生活習慣病」が深く関わっています。特に以下の疾患は腎臓の血管に大きな負担をかけ、放置すると数値の悪化を早めてしまいます。

糖尿病(糖尿病性腎症)

血糖値が高い状態が長く続くと、腎臓内にある細い血管(糸球体)がダメージを受け、毛細血管のろ過機能が壊れてしまいます。現在、新たに透析が必要になる原因の第1位がこの糖尿病性腎症です。

高血圧(腎硬化症)

血圧が高いと、腎臓の血管に常に強い圧力がかかり、血管が硬くもろく(動脈硬化)なってしまいます。これにより腎臓への血流が滞り、徐々に機能が低下していきます。高血圧と腎臓病は「悪循環」に陥りやすいため、厳格な血圧コントロールが欠かせません。

脂質異常症(高脂血症)・肥満

血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪が多い状態も動脈硬化を進行させ、間接的に腎臓の機能を奪っていきます。また、肥満は腎臓を過剰に働かせてしまう(過剰ろ過)ため、減量も含めた対策が必要です。

慢性糸球体腎炎などその他の疾患

生活習慣病とは別に、免疫の異常などで腎臓のろ過装置(糸球体)自体に慢性的な炎症が起きる病気です。健康診断の「尿たんぱく」や「尿潜血」をきっかけに発見されることが多くあります。

当院では、単に数値を診るだけでなく「なぜ腎機能が低下しているのか」という根本的な原因を腎臓専門医が正確に見極め、患者様に合った最適な治療方針をご提案します。

放置するとどうなる?

慢性腎臓病(CKD)は一度進行すると腎機能は回復しにくく、最終的に透析療法が必要になることがあります。また腎機能の低下は心疾患・脳卒中のリスクも高めることが知られています。早期に適切な管理を行うことで進行を大幅に遅らせることが可能です。

初期段階では自覚症状はありません

慢性腎臓病(CKD)は「サイレントキラー」と呼ばれ、eGFRが低下しても初期には全く症状が出ません。しかし、進行すると「手足や顔のむくみ」「夜間尿の増加(夜中に何度もトイレに起きる)」「体がだるい・疲れやすい」「尿の泡立ちが消えない」などの症状が現れ始めます。これらの症状が出る前に、健診での異常をきっかけに受診することが極めて重要です。

よくある質問(FAQ)

Q. クレアチニン値やeGFRの数値は、治療すれば元の正常な数値に戻りますか?
A. 脱水や一時的なお薬の影響であれば回復することもありますが、慢性腎臓病(CKD)として進行してしまっている場合、残念ながら低下した腎機能を完全に元に戻すことは困難です。
しかし、腎臓専門医による適切な治療と食事・生活習慣の改善によって、それ以上の悪化を防ぎ、透析の回避を目指すことはできます。

Q. 自覚症状が全くないのですが、すぐに受診したほうがいいですか?
A. はい、できるだけ早めにご受診されることをお勧めします。腎臓病は「サイレントキラー」とも呼ばれ、むくみやだるさなどの自覚症状が出た時には、すでにかなり進行しているケースがほとんどです。症状がない「健診での数値異常」こそが、将来の腎臓を守るための重要なタイミングとなります。

Q. クレアチニン値が高いと言われました。食事で気をつけることはありますか?
A. 腎臓への負担を減らすため、まずは「減塩」が基本となります。さらに進行度によっては、タンパク質やカリウムの制限が必要になる場合もあります。ただし、極端な食事制限はかえって健康を損なう恐れがあるため、自己流で制限を始める前に、まずは当院へご相談ください。患者さんのライフスタイルに合わせた無理のない食事指導を行います。

Q. 最初の診察には何を持っていけばいいですか?
A. 今回の「健康診断の結果用紙」を必ずお持ちください。もし過去数年分の健診結果があれば、数値の推移(どれくらいのスピードで悪化しているか)がわかるため、より正確な診断に役立ちます。また、現在他院でお薬を処方されている方は「お薬手帳」もあわせてご持参ください。

当院での対応

腎臓専門医が詳しく検査・評価を行い、状態に応じた治療・生活指導を行います。

  • 血液検査(クレアチニン・eGFR・BUN・尿酸・電解質など)
  • 尿検査(たんぱく尿・血尿・尿沈渣)
  • 腹部エコー検査(腎臓の形態確認)
  • 血圧・食事・水分管理の指導
  • 必要に応じて専門医療機関へのご紹介

健診結果をお持ちのうえ、お気軽にご相談ください。

来院案内(春日市・太宰府市など福岡各地域からのアクセス)

当院は福岡県大野城市に位置しておりますが、近隣の春日市や太宰府市、福岡市方面からも通院しやすい環境を整えております。

西鉄大牟田線白木原駅から徒歩3分無料駐車場も完備(ご予約時にお電話でご確認ください)しておりますので、お車でのご来院も安心です。

アクセスの詳細はこちら

📞 お電話での相談はこちら

この記事を執筆・監修した人

田中 茂 (たなか しげる)

日本内科学会認定医・総合内科専門医
日本腎臓学会腎臓専門医
日本透析医学会透析専門医

福岡県大野城市「本村内科医院」院長。専門的な知見に基づき、慢性腎臓病(CKD)の管理から透析治療、生活習慣病管理、予防医療まで幅広い診療を行っている。

▶ 院長の経歴・プロフィール詳細はこちら

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME