腎不全の貧血について

腎臓の働きが低下すると貧血が起こりやすくなります。
よく知られている様にヒトの血液の中には白血球、赤血球、血小板という3種類の細胞成分があります。

赤血球の中にはヘモグロビンというタンパク質があり身体の隅々に効率よく酸素を運搬する役割を
はたしています。

通常の貧血はこの赤血球が減少した状態になることです。
赤血球が減少すると、身体の諸所へ酸素が十分に行き渡らずコンディションが低下します。

腎不全の場合は主に、腎臓の深い場所にある間質で作られている「エリスロポエチン」という
ホルモンが不足するために貧血が起こります。
貧血が進むと更に腎機能が低下するという悪循環になります。
この腎性貧血という状態を治療する目的で30年程前からエリスロポエチンが薬剤として使われており、
透析療法を受ける前の保存期といわれる段階から大きな成果をあげています。

しかしすべて問題解決という訳ではなく、ヘモグロビンの材料として使われる鉄の補給の問題、
鉄が十分に補給されていてもうまくヘモグロビンとして使われない問題などがあります。
この2番目の問題は最近HIF阻害薬という名前の新しいお薬が使われ始めており、
少しずつ良い効果が報告されている様です。

血液のヘモグロビンの濃度を高く上げすぎると都合が悪いことが起こる事もありますので、
きめの細かい調節を大切にして行きたいと思っています。

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