旅行透析・臨時透析とは

週3回透析治療を必要とする透析患者さんにとって、2泊以上の出張や旅行などは困難に感じるかもしれません。
そこで、仕事や旅行などで透析かかりつけ施設での透析治療が受けられない場合には、全国にある透析医療機関で臨時に血液透析を受けることができる制度があります。

2日以上透析治療を受けない日が続けば、老廃物や水分が溜まって体に負担がかかります。出張や旅行時にも透析治療を受けられることは、本人が外出先で元気に過ごすためにも重要です。
臨時透析を行っている透析医療機関は全国、海外にもあります。当院も全国各地からの臨時透析を随時受け入れています。
詳しくは当院ホームページの「臨時透析について」をご参照ください。

国内での臨時透析について

遠隔地で臨時透析を受けるためには、透析スケジュールを考慮した旅行計画を立てる必要があり、無理のない計画内容にすることが大切です。
国内であれば1ケ月の余裕を持って目的地の臨時透析受け入れ先施設を探して連絡を取り、必要な書類の送付などを済ませておく準備が必要です。

  1. 旅行先、日程を決める
  2. 透析を受ける日にち、時間帯(昼間、夜間など)を決める
  3. 旅行先の透析施設を探す
  4. 旅行の1か月ほど前までに旅行先の透析施設に透析の依頼をする
  5. 主治医に紹介状、診療情報(透析の治療条件、検査データなど)を書いてもらい、旅行先の透析施設に送る

住んでいる都道府県以外で臨時透析を受ける場合には、健康保険や特定疾病療養受療証は使用できますが、住んでいる自治体の医療証が使用できない場合があります。
その場合は自己負担額は1万円、もしくは2万円となります。
施設によってはレンタル品などの実費が必要となる場合があるので、事前に確認しておくと安心です。支払った自己負担額の補助などについては事前に自治体に確認しておきましょう。

海外旅行について

海外旅行を計画する際は、飛行時間や時差を考慮して余裕のある日程を組むこと、旅行先の透析予約を確実に行うこと、帰国後に治療費の一部還付をうけるために必要な書類を整えることなどに注意しましょう。
詳しくは全国腎臓病協議会のホームページなどの情報を参考にされてください。

日常生活において旅行や趣味の時間を持つことは、リフレッシュやストレス解消となり、今後の生活の質や治療へのモチベーションの向上に繋がるのではないでしょうか。
透析治療を受けながら生活をする中でもっとも大切なのは自己管理です。
旅行中でも透析日にはきちんと透析を受ける、食事や水分はいつもと同じように注意を払う、無理はしないなど、日常生活の基本を守りましょう。
旅行の計画を立てる際は、まず透析のかかりつけ医に相談しましょう。
事前の情報収集や連絡、必要書類の準備などクリアして、旅行や出張を楽しみたいですね。

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