患者さんも一緒に「防災に関する勉強会」を開催

2019年10月17日(木) 15:15~16:30
患者さん13名 スタッフ14名 合計27名で「防災に関する勉強会」を開催いたしました。
 
1)2019年の台風15号・19号の透析医療に与えた現状を振り返り
2)大野城市の河川の位置情報(御笠川洪水浸水想定区域図と想定最大規模)など
3)当院ける断水時の対策と停電時の対策説明
4)透析医療機関への被災情報発信・福岡県の防災メール無料登録の案内
5)本村内科災害時要援護者透析カード(透析時必要個人情報記載)年1度の更新
2、総合訓練
1)通報訓練(火災受信盤の操作、復帰確認)
2)避難訓練
3)非常階段確認、避難梯子、避難用具確認
4)E-VACチェア紹介
と短時間に豊富な内容でしたが、患者さんと一緒に学ぶ事で「もしもの時」の対策も共有できたと感じています。

今年関東での台風被害での停電時の透析治療について、千葉県臨床工学技士会からの情報などもお話させて頂き、皆さま熱心に聞いてくださいました。

まずは、台風19号の影響でどのような事が発生したのかを説明しました。
千葉県臨床工学技士会ホームページからの情報として、9月9日(月)から18日(水)の10日間で、停電、断水、浸水などにより透析施設17施設が被災し、延べ1,941人の透析患者さんが他施設で治療を行いました。また、停電復旧の遅延により、自施設において連日電源車で治療を行った施設もありましたが、9月19日(木)に透析施設は全面復旧し、通常の治療を再開したと報告がありました。

また、2019年10月に発生した、台風19号は平年値よりも高い海水温の領域を通過しながら急速に発達し中心気圧955hPa、最大風速40m/sの強い勢力で10月12日夕から翌朝に静岡県伊豆半島に上陸した。台風15号の被災状況からも、上陸前から台風による影響が懸念され、東日本では、12日に首都圏を中心に公共交通機関の計画運休が実施された。台風接近前から猛烈な雨と風をもたらし、13都県で大雨特別警報が発表され多摩川をはじめとする複数の河川で氾濫や決壊が発生しています。

大野城市の河川の位置情報もお伝えしました。

このような大型の台風被害が多くのニュースで報道された、この報道をみて当院での透析医療の施設による体制、「何ができるか!何ができないか!」また「どのような準備、行動をとるか」など患者さんと共に学びました。

また、患者さんには当院で作成している「災害時要援護者透析カード」を、
絶えず携帯頂くことをお願いしています。本村内科災害時要援護者透析カードは、名刺サイズ二つ折りを使用。

<本村内科災害時要援護者透析カード内容>
・透析時必要個人情報記載)年1度の更新
氏名・生年月日・年齢・血液型・原疾患・糖尿病の有無・感染症・アレルギー・心臓植え込み装置・
ドライウエイト・ブラッドアクセス・抗凝固薬・インスリン・ワーファリン・の情報を記載します。

 

これまで、災害対策の勉強会では、地震対策の勉強会を数回行って来ました。
今年は、台風による被害で河川の氾濫・長期間の停電が続いたことから、毎年25号~30号発生する台風の災害を考え直す機会となりました。河川の氾濫については、当院地区、患者さんの生活地区の河川の位置、過去の氾濫など情報、ハザードマップの確認、災害時の情報確認(防災メールまもるくん)登録必要性など説明を行いました。また、災害時の対応として、当院の透析療法の設備として、渇水に対して貯水タンクの設備、井戸水を使用していることで水の確保は準備しているが、停電時の設備としては、自家発電がなく長期に停電になった場合、透析を行うために他施設絵の移動が必要になることを説明いたしました。他施設で行うためには、個人個人の透析療法の情報が必要であり、その情報は災害時要援護者透析カードの携帯の必要性にも改めて触れ、常時携帯の習慣付けをお願いしました。

参加された、患者さんの声として「自家発電が有ると思っていた。他施設で行うこともあることを改めて認識できて、勉強になりました」とのコメントを頂きました。参加できなかった皆様には毎年災害時要援護者透析カード更新時に説明を続けていきたいと考えております。

 

 

 

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