九州大学病態機能内科(第2内科)腎臓研究室の研究結果

九州大学の腎臓専門医による透析患者さんに役立つ研究データが、
2019年10月に発表されましたので一部をご紹介します。
九州大学の関連施設で日本人のみ約3,000名を対象にした研究結果になりますので、
福岡にお住まいの透析患者さんには身近なデータです。

①透析時間5時間以上と5時間未満の生命予後に及ぼす影響(80歳以上の高齢者含む)
 80歳以上の高齢透析患者さんの、透析時間の生命予後に及ぼす影響に関しては、
これまで検討されていませんでした。
今回、日本で初めての研究になります。

結果としては、上記資料に記入されていますが、
5時間以上の透析は、患者さんの予後を改善することが判明しました。
また、80歳以上の高齢患者さんの場合はその効果がより寄与する可能性があることが分かりました。

②透析患者さんのリンと脳出血と脳梗塞症のリスクについて
透析患者さんは、脳出血と脳梗塞症のリスクが健常人と比べ高いと言われています。
そこで、脳出血と脳梗塞症とリンの個別リスクについての研究を紹介します。
いままでは、脳出血と脳梗塞症を併せて「脳卒中」とリンのリスクとしていましたが、
個別にリスクを発表するのは日本で初めてのケースです。

結果として、リンの値が高くなると脳出血のリスクになり、
リンの値が低くなると脳梗塞のリスクとなると分かりました、
リンの量をコントロールすることはとても大切と再確認できますね。

今回の研究データは、他にも多くの情報があります。
患者さんやご家族の方でで気になる方がいらっしゃいましたら、
お声掛けください。

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