SPP(皮膚還流圧:skin perfusion pressure)検査

当院では、全ての患者さんの年1回もしくはフットチェック時に変化が見られた際にSPP検査をおこなっております。

SPP検査とは
透析を受けている方は血管石灰化のために、足首などの血圧が正しく測定できないことがあります。SPP測定は、皮膚表面の毛細血管の流れを確認する検査であり皮膚表面から1~2㎜程度の深さにある小さい血管の血流がどのくらいの圧で流れているのかを見る検査です。

足に治りにくい傷のある方で、糖尿病、間歇性跛行(長く歩くと足がだるくなって休まないと歩けない)、足に痺れがあるといった方。このなかでひとつでも当てはまる場合はSPP検査が必要になります。

☆検査方法
1. ベッドに仰向けになります。
2. 足にラップを巻き、血流を測定するためのレーザーセンサーをあてます。
3. レーザーセンサーの上から血管へ圧力をかけるためカフを巻きます。
4. 測定を始めると、血圧計の様にカフに空気が入り膨らみ、測定部分を締め付け
一度血流を遮断します。その後、徐々にカフから空気が抜けていき、血流が再び戻るまでを測定します。( 右足→左足 )
※検査にかかる時間は、約30~40分です。
検査中は、動いたり、声を出したりしないようにしてください。検査値に影響を及ぼします。

☆基準値
仰向けになった状態で 80~90mmHg 程度
40mmHgを下回ると末梢動脈疾患が疑われ、低くなるほど重症と診断されます

☆日常生活に留意しましょう
タバコをやめましょう。
できるだけ毎日歩くようにしましょう。
バランスの良い食事を取りましょう。
血圧・血糖値・肥満に注意しましょう。

☆足に異常がないかチェックしましょう
しびれ・冷感・痛み・つる・けいれんなどの症状がある。
タコやウオノメがある。
皮膚に傷や変色、腫れ、ひび割れがある。
爪に変形や肥厚(白く厚くなっている)がある。
*当院では、フットチェックを疾患や症状に合わせて1ヶ月・3~6か月・年間を通して全員の患
者さん足をチェックしています。足を守ることが大切です。

☆ご家族の皆様へ
高齢の方・糖尿病の方では視力の低下がみられること糖尿病の方は痛みを感じにくく、
足の傷や変化の発見が遅れがちです。患者さんの足を注意して観察してあげて下さい。

関連記事

  1. 開院20年を迎えて。

  2. 現在の新型コロナの状況

  3. 最近憂鬱なこと

  4. 握力測定で、今の筋力・体力を知りましょう!

  5. 透析患者さんの熱中症対策

  6. 九州人工透析研究会で発表いたしました。

投稿月で探す

最近の記事

PAGE TOP